香港女子旅研究所。

香港好きの日記。内容は事実関係を含めてまあまあ曖昧かつ適当です。

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【スリランカゆる旅研究所-5】1日1組! リゾート建築の父、ジェフリー・バワの自宅「No.11」にホームステイ。

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スリランカ旅の一番の目的。それはリゾート建築の父、ジェフリー・バワの自宅に泊まること! 泊まれるのかって? はい、泊まれちゃうんです。

ジェフリー・バワはトロピカルリゾート建築の父と言われるスリランカ出身の建築家。スリランカを愛し、その風土を生かしたリゾート建築の数々を生み出した人です。彼のことを知らない人でも「インフィニティプール」を生み出した人だと言えば、その偉大さはわかるはず。アマンなど高級リゾートのデザインに強烈な影響を与えた彼は、もはやアジアンリゾートの元ネタ。

しかし彼の手によるホテルはスリランカ国内のみ。それも南西海岸沿いがほとんど。コロンボでバワ建築に泊まれるのは彼の最期まで暮らしたコロンボの邸宅「No.11」のみ!

宿泊は1日1組限定! ラッキーなことに、なんとか予約完了!

 

名前のとおり、ここはコロンボのNo.11という住所。高級住宅街の路地奥にあるお屋敷です。

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入ってすぐにバワの愛車、ロールスロイスがお出迎え。

「バワさんは右手でハンドルを操作しながら、左手を窓にかけて葉巻を吸いながら運転していたんだよ」と真似しながら説明してくれたのは、一晩私たちのバトラー兼ガイドを勤めてくれるロハナさん(男性)です。

普段はもうひとつ隣にメルセデスがあるけれど、この日はどこかの展示に貸し出していてお留守とのこと。

 

宿泊は2階のゲストルーム。

2ベッドルーム+大きなリビンクがこの日の私の住まい。贅沢!

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ロハナさんに案内されながら、二階へ。

この家は長屋を4軒買い増しながらつなげたもので、この瓦屋根がいかにも長屋感。それゆえ全体が迷路のような構造なので、後ほど探検させてもらって確認します。

邸内は裸足で移動。ひんやりとしたテラコッタが気持ちいい。なんとなく南国=テラコッタなイメージあったけど、やっぱり理にかなっているんですね。

普段ホテルはスリッパだし、民家に泊まったからこその発見。スリランカのお金持ちの家に泊めてもらってる気分。

いや実際そうなんですけど。

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そんな我々をラグジュアリーに迎えてくれたのは、圧巻のリビングルーム

リビングだけでなく、この邸内にあるものはすべてバワが生きていた時そのままにしてあるそうです。

今回泊まる2階も元々、親しい人を泊めるためのゲストルームだったとか。

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かたわらのデスクにはバワさんの肖像画や、バワさん自身が編集したカセットテープが。意外とロック系多し。

 

夜になって、この肖像画をじーっと見ながらリビングで過ごしている時、バワさんが「どう? くつろいでますか?」と階下からひょっこり来るのではないかと、本当に思いました。

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私のベッドルームはこちら。

この部屋には冷蔵庫もエアコンもあります。隣が森深いインド大使館で、窓の建てつけが悪いことから、蚊がすごーーーい。

あっという間に食われたので、ロハナさんの蚊除けスプレーを借りました。「僕の私物だけどね…」。スミマセン。

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4人で泊まるときは、もうひとつのベッドルームを使えます。

とにかくアンティークのバティック(布)がどれも本当に素敵。黒と白を基調にしているのはバワさんのこだわりだそうです。

バティックだけでなく、館内の調度のほぼすべてがアンティーク。実は私も子供の頃からの骨董好きなのですが、こんなに素敵なアジアンアンティークってほとんど見たことがない。あまりの美しさにロハナさんに案内してもらっている間じゅう「こんなの、一体どこで手に入るんですか?」を連発していました。

「バワさんが各地で集めて来たものだからわからないねー」とのこと。ですよねー。こういうものには必ず「お金持ちルート」がある。

 

ちなみにこのNo.11、1階のパブリックな部分は日中絶え間なく見学ツアーが行われています。なのでそのあたりは見学ツアーが一段落したところで呼んでもらって案内してもらうことになりました。

写真NGのところが多いので、さわりだけ。

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廊下の角にある小さな池。この馬もアンティーク。

池の上はそのまま空に向けて吹き抜けになっていて、雨の日は雨が、風の日は館内を風が通る仕様になっています。この日も館内をちょうちょがひらひら飛んでいました。

 

「虫はどこかか入って、どこかから出て行くから心配ないよ」とロハナさん。

スリランカ大自然を生かしたホテルを作ったバワさんの邸宅は、やはりコロンボという都会にあっても環境と共存しているんだな。

ロハナさんはバワさんが生きている時から側で働き、彼が作った究極の理想郷と言われる「ルヌガンガ」にいたこともあるそう。国内にあまたあるバワ建築で「どこが一番好き?」と聞いたら、

「ルヌガンガも素晴らしいけど、このNo.11にまさる場所はないよ」

とのこと。ミスター・バワを常に近くに感じられますもんね。特にこの小さな池のほとりで、水音を聞きながら日向ぼっこしている時間は最高とのこと。こ、この幸せ者め…。

そして民族衣装を身につけている彼がそこに座っているのがまた絵になる。

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そして一階で印象的だったのは、バワさんの仕事机。

立派な書斎ではなく、長屋の小さな部屋の片隅にあるテーブル。ここで数多くの名建築を設計したなんて、天才に場所なんか関係ないんだ。というか、どんなに高級な場所より、居心地よい環境こそが最高のワークスペースということなのかも。

この空間に影響されて(?)私も帰国後ワークスペースを改造。

 

そうそう、バワさんの寝室も見せてもらいました。撮影NGだったけれど、そのぶん脳にやきついています。積み重なった資料本、ベッドの両脇には大きなぬいぐるみ、心地よく雑多でリアルな世界。まるで今も彼が住んでいるかのような。いや住んでいるのかも…ちょっと留守なだけで。

 

4つの長屋をくっつけているという家は、まじでリアル迷路。

ガイドツアーの仕上げは3階のテラスで!

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スリランカの家並みがよーく見えます。

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これが4軒連ねたNo.11のオーバービュー。

ここからロハナさんの鬼の(?)復習タイム。

「さあ、最初に行ったエントランスはどこでしょう?」

「さっきの廊下はどこだと思う?」

「じゃあ寝室は?」

全然答えられない! ロハナさんの熱血ガイドはすべて英語なのでがんばりましょう。

そんなわけで1日目は終了。

ディナーは出ません。歩いて10分ほどのところにバワさんの事務所だったというカフェがあるので、そこで食べる人が多いらしい。

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翌朝はテラスでのんびり。もちろん貸切です、こういうさりげなく置かれた椅子とかも、いちいちバワバワしい(造語)。

というのは「◯◯ホテル建築時のサンプル」とかすべてがそういういわくつき。色々泊まってから行くと面白いみたいです。

私はここがファースト・バワ(造語)でしたが、それはそれで面白かった。巨匠をいきなり身近に感じられて「ここのご主人、えらい人なんだ…今度ホテル泊まってみよ!」みたいな真逆のアプローチが楽しかったです。

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ロハナさんらスタッフ手作りの朝ごはん。

フルーツやセイロンティーもたっぷりと。バワ様が実際に使っていたリビングでいただけます。この盛り付けもバワバワしている。

 「どう、眠れた?」とロハナさん。

私「猿が屋根の上を走る音で目が覚めた!」

ロ「コロンボに猿はいないんだけど、インド大使館だけはいるんだよね」

 

森がすごいから…早朝からガシャガシャ、その音も面白かったけど。

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最後は見学のお客さんが来るまで、またロールスロイスをじろじろ。

でこぼこで信号もまばらなスリランカの街をこの車が走っていたなんて、ものすっごく目立っただろうな…。おそらく走っているだけで皆が「あ、Mr.バワだ!」って振り返ったはず。そんな風景を妄想してニヤニヤ。

 

またいろんなバワ建築を泊まったら、もう一度戻って来たい。その時また見え方が変わるだろうから。そんな次なる野望も抱かせてくれるミラクルな一夜でした。

スリランカを愛した巨匠、バワさんの家に泊まるという超級スリランカ体験。

そして 今までのスリランカ旅日記はこちらから。

www.girlstraveler.com

次なる体験はぐっとワイルドに「ニゴンボのボートサファリ!」。野鳥が見たい!

テンション高めで次に続きます!

 

Number 11 - Geoffery Bawa’s Home

Colombo 3, 11 33rd Ln, Colombo

 

 

 

 

 





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