香港女子旅研究所。

香港好きの日記。内容は事実関係を含めてまあまあ曖昧かつ適当です。

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【速報】変わった? 変わらない?「蓮香樓」改め「蓮香茶室」で初飲茶!

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上環にある「蓮香樓」が「蓮香茶室」と名前を変えてリニューアルオープンした!

と聞いて、開店(改名)から数日後のある日、早速行ってみました。

「蓮香樓」といえば香港では、そして香港リピーターの中でも知らない人はない有名店&老舗。ガイドブックの常連店であり、地元シニアで賑わう地域密着の店でもあります。

一方で最近は土地の権利関係や再開発をめぐり色々な噂があり、2月末で閉店することに。それが直前に一転! 古株従業員が運営権を受け継いで、この3月から改名&再オープンとなったのです。センチメンタルな気分で老舗の閉店を惜しんでいた人たちに膝かっくんをくらわすかのような、このたくましさ。まさに転んでもただでは起きない香港らしい展開で香港人のこういうところ、わたくし大好物です。

で、店は改名&再出発でどう変わったのか? それとも変わっていないのか?

見て食べてまいりました。

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Wellington st.の一角。蓮香の看板は健在。屋号も「蓮香」までは同じですから、昔の看板も問題なく使えてしまうわけですね。うまい。

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真ん中の看板、茶室の文字が小さい! ほとんど見えない。しぶしぶ改名した感がすごい。

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店内に入ると、蓮香樓時代と全く変わらない世界が広がっていました。

地元シニアと観光客の割合は6:4くらい。端に行くにつれ、地元度合いが高い。そしてローカルの常連さんはいつも座る席が決まっているかんじ。とはいえ基本的に「あいている席に勝手に座る方式」なので、その輪の中に座らせてもらいました。

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点心は昔ながらのワゴン式も変わらず。

売れ残りが出やすいことで最近はめっきり減ったワゴン式。でもあれこれ見ながら注文するこのスタイルは香港に初めて来た人なら体験したいだろうし、せいろの蓋を取る瞬間は、何度来てもやっぱりわくわくする。

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シュウマイ。肉がぷりっぷりで、食べ応えがすごい。また食べたい味!

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中華圏の皆さんが大好きな鶏の足。私の中国人同級生も大好きだった、これ。他にも臓物系とか、昔ながらの点心が多くあります。

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注文しなかったけど、チャーシューまん。湯気でレンズがくもる!

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私の大好きな点心、湯葉巻きも食べられて満足! 

湯葉巻きは中身は店により色々で、湯葉巻きウォッチャー的にはそこがまたお楽しみポイント。この日の具は最愛のFish maw(魚の浮き袋)。しっとりとしたスポンジみたいな触感。これが一緒に入った骨つき鶏のスープを吸って、口の中にじゅわっと広がるのがたまらない。

そしてこの店といえば、やっぱりこの活気!

人混みをかきわけ、席を探し、点心をもらっては速攻で食べる! もはやディスコ。もはやダンスフロア。最初に来た時はあっけにとられて、全く記憶がない。今回は前よりスマートに(?)振る舞えましたが、結局どさくさに紛れてなんだかよくわからないものを渡されてしまうという…。

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ワゴンを押して戻っていくおばちゃんになにげなく渡されて、受け取ってしまった山盛り腸粉。ライスクレープ! 私もまだまだ修行が足りません。

一説によると、ここの新しい家賃は38万HK$とも。月額500万超。ワゴンを押す現場のおばちゃんたちのセールスにもおのずと力が入るのか。それともただの偶然か。

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洗杯して、さあ飲茶の時間です。

点心を食べながら、同じ卓のおばちゃんたちと筆談トーク。学生時代、第二外国語授業で赤点連発していた私の中国語の実力が(ある意味)炸裂しました。

「蓮香樓は蓮香茶室になったんですよね。新しい店になったということ?」

おば「そんなことない、古い店よ。ところであなたその腸粉、多すぎない?」

「多過ぎると思う」

おば「あらそう、残すならもらっていい?」

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「じゃ最後に写真とらせてください」と言ったらこのポーズ。

このフォトジェニックさとノリの良さ、見習いたい!!!

地元のお客さんとの距離が近い、これが蓮香樓。それは地元の皆さんが自分のフィールドに入ってくる旅人を受け入れてくれるから。その懐の深さは「蓮香茶室」になっても何も変わりません。

ホールを包むざわめき、おいしそうな匂い、濡れたガラスの机に響く器の音。何一つ変わっていなくて、ああこうだったなあと思いました。

お会計は4品で2000円ほど。安くはない。高額な家賃を昼営業だけでまかなうとはこういうことか。

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結論としては「何一つ変わっていない」! 

もはや頑ななまでに変わってない。ただそれが本当にいいことかは、冷静に考えるタイミングなのかもしません。とりわけ老舗に対して旅人は「変わらないでいて」と願うけれど、店を取り巻く世の中は確実に変わっている。この活気と魅力を保ち続けるには、次世代のローカルにも愛される店になっていく「進化」という名の変化、あるいは努力も必要になりそう。

予備知識として、姉妹店の「蓮香居」の記事も貼っておきます。

www.girlstraveler.com同じようなカオスながら、こちらはいくぶん落ち着いた雰囲気。落ち着いて食べたい時はこっちかな。

とにもかくにも開店おめでとうございます、蓮香茶室。

これからもどうかその古き良き点心とエネルギッシュな空気で、旅人のアドレナリンを爆発させる存在で続けてください。

蓮香茶室(蓮香樓)

160-164 Wellington Street, Central, Hong Kong

 

 





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