みなさーん、ザハ・ハディド建築は好きですか?
ポカーン。
っていう人も多いかも…。
日本人がザハといって真っ先に思い出すのは、東京オリンピックの新国立競技場のあの一件。一度は選ばれたもののその建築費の高さで企画倒れになったあれです。確かにザハはそのデザインの斬新さ、複雑さから実現が難しく「アンビルト(Unbuilt)の女王」なんてありがたくない称号までゲットしてしまった女性建築家なのです。
そんなザハのことは私なんかよりwikiのが1000倍詳しいので、彼女の説明はそちらにお任せすることにして、紅磡(ホンハム)の香港理工大学にあるザハ建築を見に行ってきました。東南アジアでは他に中国に2件、シンガポール、韓国の東大門にもある模様。
でも香港ではここだけ。
※日本には現存しません!!!
香港理工大学は通称PolyU。
芸術系の分野に特色があるそうで、卒業生にウォン・カーウァイ、ヴィヴィアン・タムがいる学校です。なんかおっしゃれ。
香港理工大学のキャンバスに(ホンハム側入り口から)入って、図書館前を通って3分くらい歩くとすごい建築が目の前に現れます。
これですこれ。抜群の存在感!!!
遠目にも「絶対あれだ!」とわかる、その威容。
そう、これがザハ・ハディド建築、「ジョッキークラブ・イノベーションタワー」。2013年に竣工されたものだそう。ようするにジョッキークラブが出資した、芸術系学部の校舎のようです。
中にももちろん入れますよーー
早速行ってみましょう。
なんかSF感すごい。男子中学生、好きそう。
入るといきなり長ーいエスカレーター。
あんまり人いません。
静寂が、緊張感をかき立てます。
中はだいたいこんなかんじのクラスルームや実習室みたいなのが並んでいるかんじ。こんなところで勉強できるなんてうらやましい。
途中階から見た吹き抜け。
この写真だけ見るとシンプルですが、でこぼこした外観からしてもわかるように、中も各階ごとに構造がだいぶ違う印象。
内側もザハ事務所が手がけているらしく、ディテールもかっちょいい!
近未来でスペーシーなエレベーター。
通路の曲線に合わせて稲妻のように走る蛍光灯。
電気代をあんまり気にしない香港ならではとも言える。
郵便受けみたいなやつもかっこいい。
これね、グレーのところにそれぞれの直筆で名前が書いてあるんですよ。
それも含めてデザイン!
階段もスタイリッシュ。
モダンな中にもどこか伝統的。日本の明治時代の西洋風建築とか、アールヌーボーな朝香宮邸とかそんなかんじをちょっと思い出しました。あ、違いますか。すみません。
そして多目的スペースでサッカーゲームに興じる学生たち。なんかこういうところにも英国を感じます。皆さんほんとエリート階級ね。
香港の大学って他にはHKU(香港大学)しか行ったことないけど、HKUとくらべて香港理工大学は自由でのびのびした校風を感じました。HKUは超優秀! アジアの頭脳! (人によっては)ガリ勉! ってオーラがビシバシだけど、こっちは楽しく青春してまーすというかんじ。キャンバスの通路で日曜大工みたいなのしたりダンスの練習したりとか。
出て来たらまだ工事中のところがあった。
その複雑さゆえ、永遠に(工事が)終わらないザハ建築。
しかも竹で作ってるところが超香港だし。
これは本当に見に来てよかった
海外旅行では「日本にない世界的なものを見る」というのも私の場合は重要。建築に詳しくない私ですら興味深く感じたので、他の女子にも一見の価値があるはず!!!「食べる」も「買う」も最高な香港だけど、「見る」も実はけっこう面白い。
ザハ・ハディドは昨年(2016年)、この世を去りました。
この圧倒的に独走的かつ緻密な建物を目にすると、やっぱり東京にも欲しかったという気がしないでもない。建築費はべらぼうに高くても、建てるのが超大変でも、もし実現していたらオリンピック後にも残るレガシーになったかもしれない。でももうそれはかないません。
だからぜひ香港で見てーーー!!!
追記。
ザハ帰りに寄ったインド系学食がユニーク&リーズナブルだったのでUPしました。
http://ameblo.jp/quirp320/entry-12271201997.html
チャイとかおいしいので、ぜひ♪
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