湾仔に元朗名物・老婆餅の老舗がやってきた。
湾仔の新しいスポット「利東街」。駅直結の地下道に、老婆餅の老舗がオープンしました。通りかかって、店自体の「できたてほやほや感」がすごかったので、お店のおばちゃんに「新しい店ですか?」と聞いたら「今日オープンよ!」と。
まさかの本日オープン!
これも何かのご縁。何よりおいしかったのでご紹介します。
そもそも老婆餅って何?
老婆餅というのは香港の郊外にある歴史ある街、元朗の名物スイーツ(実際は広州発祥で、今は台中、中国本土でも人気がある模様)。
奇華餅家とか栄華餅家とか、おなじみの香港みやげショップでも商品化されているので、おみやげでもらったこと、買ったことがあるという人も多いはず。私もおみやげ品では食べたことがあるものの、焼きたては食べたことなーい! ので今回、買ってみました。
こちらが基本の老婆餅。9HK$、130円くらい。ちなみに老婆って、おばあちゃんのことではなく、奥さんのこと。なので英語だとWife Cakeになるのです。
あずき入りとごまトッピングもあり。ビギナーなので、基本のTraditionalの老婆餅にしてみました。
ビニール袋に入れてもらって、その場でもぐもぐ。今からランチ食べに行く予定だったのに、そこそこのボリュームのパイを食べていいのか。
でもこれがおいしかった!
香ばしいパイ生地にもっちりとした餡。具材は餅と冬瓜! であるらしい。冬瓜は砂糖漬けにされていることが多く、食べた感じはあっさりとした白あんみたいなかんじで、ウリ科の植物苦手な人がよく言う「青臭さ」は全くありません。そして、しっとり重ねたパイ皮ともっちり餡のコントラストがたまらない。
他にもあります、おすすめスイーツ&パン。
あひるの卵の黄身と蓮の実餡のパイ。
月餅の具でおなじみの、あひるの卵。塩漬けでしょうか、それなら食べてみたいと思うしょっぱいもの好き。
パンも焼きたて、つやつや!
猪仔餅。
よく見ると上のパンも同じ名前ですね。意味があってのことなのか適当なのか、わかりません。猪仔餅っていうと、中秋節の豚ちゃんの形をした月餅みたいなやつがありますが、スイーツやパンに対しての造詣が浅すぎてこれもわかりません。
定番のエッグロールもあります。
一時期どハマりして、いろんなお店のを食べたのですがここのはどうなんだろう。
というわけで、中華圏の伝統スイーツをひねることなく、スタンダードなスタイルで楽しめるこの店。そういう意味では今どき珍しい。ましてやそれがニューオープンとは。贈答品とか大好きな香港人なので、中秋節や旧正月はおつかいものなどで混むのでしょうね。
お店の場所と営業時間。
湾仔駅の利東街方面出口から新たにつながった地下通路を入ってすぐ。住所は末尾に貼っておきます。
営業時間はこちら。
本場のほかほか老婆餅、中心部では(ましては香港島では)意外と出会わないので新鮮。街歩きのおともに、ぜ&ひ!
他にもおすすめ香港スイーツ3選。
www.girlstraveler.com「BB鶏蛋仔」のタピオカミルクティーアイスワッフルサンド。必殺技みたいな名前ですけどおいしいです。
「今人気のタピオカアイスミルクティーをアイスにしてワッフルで挟みました!」という香港らしいチカラワザ系。香港のそういう強引なところが好き!
www.girlstraveler.comど定番の「松記」。
ヘルシー&フルーツたっぷり。ここも「おいしいもの全部入れたら、もっとおいしいよね?」的な、力で押し切る香港らしい活きのよさを感じます。
www.girlstraveler.comこちらもおなじみ「多多餅店 Door Door Bakery」。去年、雑誌の取材で行ったときも相変わらず活気があってうれしかった。
上記みたいな勢いと元気と活気みなぎる香港スイーツも好きだし、今回の「大同老餅家」の老婆餅みたいな、しみじみとした地味に滋味なスイーツもいい。ぼちぼち食べていますが、まだまだ修行が足りない私の香港スイーツ道。お酒(とりわけ醸造酒)で糖分足りているのでそんなにスイーツを食べたいという気持ちは起きないけど、今後も行き当たりばったりで摂取してまいる所存です。
とりあえず老婆餅は素晴らしい。
大同老餅家
利東街一號地庫 樓B02-B03舖